キャリブレーションルールは、グループに対して適用する集計・判定のロジックです。昇給予算のチェックや評価分布の確認などを、計算式で柔軟に定義できます。この記事では、ルールの作成方法(対象フェーズ・モード・計算式・しきい値)を説明します。
グループの作成やルールの割り当ては「【管理者向け・運用⑤】キャリブレーションの設定」を参照してください。
ルールは、特定の評価フェーズ(一次評価・二次評価・三次評価など)に紐づけて作成します。
紐づいたフェーズの評価者だけが、そのルールでキャリブレーションを実行できます。
自己評価フェーズとフィードバックフェーズは、キャリブレーションの対象外 です。
利用イメージ:
部署マネージャー向け:一次評価フェーズに紐づけ、部署内の評価分布をチェック。
上位役職者向け:二次・三次評価フェーズに紐づけ、複数部署をまたいで調整。
人事担当者向け:最終評価フェーズに紐づけ、全社的な分布を調整。
自動設定モードでは、反映先に選べるのは、紐づけたフェーズに対応するフォームの項目のみです。担当範囲外のフォームを誤って上書きしないための制約です。
ルールには2つのモードがあります。作成時に選びます。
集計結果を、設定したしきい値と比べて「OK/警告/エラー」を判定します。
グループレベル判定:グループ全体の集計値を判定します(例:昇給合計が予算を超えたらエラー)。
対象者レベル判定:個々の対象者の値を判定します(例:平均から大きく外れた人を検出)。
設定項目:評価対象の値(計算式)、エラー比較演算子・エラーしきい値、警告比較演算子・警告しきい値。
実行結果:ルールごとにサマリカードでOK/警告/エラーを表示し、対象者一覧ではエラー対象者を赤、警告対象者を黄でハイライトします。
集計や判定の結果を、評価フォームの項目に一括反映します。
反映先フィールドには、紐づけたフェーズのフォームの項目のみ指定できます。
実行時の注意:
対象フェーズの回答がない対象者には反映されません(スキップ)。
対象フェーズの回答が 確定済み の対象者には反映されません(スキップ)。
反映できなかった件数は、適用件数とあわせて通知されます。
しきい値の上書きは、自動設定モードでは対象外です(バリデーションモードのみ)。
計算式は、自動計算フィールドと同じ関数・演算子を使えます(Googleスプレッドシート互換)。キャリブレーション特有の点は、グループ内の全対象者の値をまとめて扱える点です。
{フォームタイプ.フィールドキー}:各対象者の値(スカラー)。例:{first.raise_amount}[フォームタイプ.フィールドキー]:グループ内の全対象者の値の配列。集計関数に渡します。例:AVERAGE([first.raise_amount])集計関数(例):
SUM、AVERAGE、COUNTIF、COUNTA、STDEV、ABSなど。論理結合は
AND()/OR()関数を使います(&&・||・and・orなどの中置演算子は使えません)。
利用できる関数の詳細は、自動計算フィールドと共通です。実画面の式入力欄のサジェストでも確認できます。
昇給合計が予算を超えるとエラー
項目 | 設定値 |
|---|---|
評価対象の値 | SUM([first.raise_amount]) |
エラー比較演算子/しきい値 | > / |
警告比較演算子/しきい値 | > / |
S評価の比率が上限を超えるとエラー
項目 | 設定値 |
|---|---|
評価対象の値 | COUNTIF([first.rank], "S") / COUNTA([first.rank]) * 100 |
エラー比較演算子/しきい値 | > / |
警告比較演算子/しきい値 | > / |
平均から大きく外れた人を検出
項目 | 設定値 |
|---|---|
評価対象の値 | ABS({first.raise_amount} - AVERAGE([first.raise_amount])) |
エラー比較演算子/しきい値 | > / |
警告比較演算子/しきい値 | > / |
キャリブレーションは「対象者×フォームにつき回答が1件存在する」前提で集計します。
同じフェーズに複数の評価者を割り当て、それぞれが別々に回答する運用は、キャリブレーションの集計対象外です(どの回答が採用されるかは保証されません)。複数評価者運用のフェーズでルールを使う場合はご注意ください。
ルールの式が、削除済みまたは存在しない評価フォームの項目を参照している場合、サマリカードがエラー状態になり、対象の参照キーが表示されます。式の参照先を見直してください。
ルール作成画面の項目名(対象フェーズ・モード・評価対象の値・しきい値・比較演算子)
バリデーション/自動設定モードの表記
計算式入力欄のサジェスト・関数候補の文言
自動設定実行時のスキップ・適用件数の通知文言